実際に履き込んだ、グリーン色(緑色)の婦人靴(パンプス)をお手入れします。婦人靴に使われる革のほとんどは、非常に柔らかく、しみになりやすい革が多く使われています。今回のこちらのパンプスも、柔らかなしみこみのよい良質な革です。クリーナー(汚れ落とし)は使わずにお手入れします。
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使用するお手入れ用品は、
1,シューキーパー 2, ブラシ 3, デリケートクリーム 4, 乳化性 靴クリーム(モスグリーン) 5, クリームを塗る布
以上5点を用意します。
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1)靴に、シューツリー(シューキーパー)を入れて靴の型を整えます。 |
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2)ブラシでほこりをはらいます。革を痛めないようにあまり力をかけず、できるだけいっぽう方向を心掛けます。特に、ステッチ周りや履きしわ部分など、細かい部分に入りこんだほこりを念入りにかき出します。 |
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3)布に、デリケートクリームをにとります。(→布の用意のしかた)けっこうたっぷりめに取るのがコツです。 |
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4)デリケートクリームを塗っていきます。少し力をかけながら一気に靴全体に塗っていきます。汚れも落ち、革が潤ってつややかになっていきます。矢印のように円を描くように塗っていくと、均一にうまく塗れます。また、革が極端に乾燥しているところには、他の部分より少し多めのクリームを塗り込みます。特に、履きしわ周辺は乾燥しやすいので、念入りに塗り込みます。革が潤って、しわが伸びていきます。
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5)布を平らにして、乾拭きします。ここでは、かるく拭き取る程度にしておきます。
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6)乳化性 靴クリーム(緑)を布にとります。通常は少量を数回にわけて塗っていくのですが、今回の靴は色がだいぶ薄くなっている為、けっこうたっぷりめにクリームをとります。
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7)クリームを靴全体に塗っていきます。矢印のように、円を描くように塗ると、均一にうまく塗れます。部分的に色が薄くなっているところやひっかき傷がある部分には、多めのクリームを塗って補色します。
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8)布のきれいな面を使って、乾拭きしてツヤを出します。乾拭きのコツは、できるだけ布の面を平らにして、最初はやや力をいれて余分なクリームを全体的に拭き取ったら、あとはあまり力をかけずに磨くことです。布が靴の表面に触る程度のところで、素早くスピーディーに布を滑らせながら磨いていくと、表面が平らになって美しいツヤが出てきます。 |
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9)以上で完了です。乾燥してまだらだった色も均一になり、細かい傷も目立たなくなり、革もつやつやに蘇りました。 |
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10)靴の型を整えるため、次に履くまでのあいだ、シューキーパーを入れたままにしておきます。お履きになる前(30分くらい前)に、溌水スプレーをスプレーしておくと、雨や汚れから靴を守りますので、よりGOODです。溌水スプレーは、靴から30cmくらい離したところから、少量を一気に靴全体にスプレーするのがコツです。吸い込むと有害なので、必ず屋外でスプレーします。 |
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